細胞診で異常があると言われたら?子宮頸部異形成の診断と治療について
Column
細胞診とは?
子宮頸がん検診で行う細胞診は、子宮の入り口から細胞を採取し、がんやその前段階(異形成)を早期に見つけるための検査です。
「異常が見つかりました」と言われても、必ずしもがんではありません。
ただし、放置すればがんに進行する可能性があるため、次のステップとして精密検査が必要になります。
細胞診異常が見つかった場合の流れ
細胞診の結果は、以下に分類されます。
【扁平上皮系】
【腺細胞系】
精密検査の流れ
細胞診の結果によって、以下のような検査が行われます。
- HPV検査 がんに進展するリスクのあるウイルス(ヒトパピローマウイルス)の有無を確認します。
- コルポスコピー検査 子宮頸部を拡大鏡で詳しく観察し、異常が疑われる部分を確認します。
- 組織診:必要に応じて一部の組織を採取して、異形成の程度を確定診断します。通常、コルポスコピー検査時に行います。
CIN(子宮頸部上皮内腫瘍、別名子宮頸部異形成)と診断されたら
組織診の結果、CIN (Cervical Intraepithelial Neoplasia)と診断されることがあります。これは、「がんの手前の状態」であり、進行の程度によってCIN1、CIN2、CIN3に分類されます。
CIN1(軽度異形成)
自然に治ることが多く、30歳未満では約90%が自然消失するといわれています。
原則として経過観察が行われます。HPVが陽性の場合、型によっては4~6か月ごとの細胞診でフォローし、2回連続で正常であれば通常の検診に戻ります。
高リスクHPVが陰性の場合は、12か月ごとのフォローが目安です。
CIN2(中等度異形成)
自然退縮する可能性も十分ありますが、がんに進行するリスクもあるため注意が必要です。
高リスクHPVが陰性であれば経過観察を行いますが、陽性の場合には3~4か月毎の経過観察か、治療(円錐切除やレーザー蒸散)も検討されます。
CIN3(高度異形成、上皮内がん)
浸潤がんになる一歩手前の状態です。約12~31%が浸潤がんに進行すると報告されており、原則として治療が必要です。
治療は、子宮頸部の一部を切除する「円錐切除術」が基本です。
治療後も経過観察が必要です
治療後もHPVの再感染や再発の可能性があるため、定期的なフォローアップが推奨されます。
細胞診で異常が見つかっても、すぐにがんというわけではありません。
ただし、適切な精密検査と経過観察、場合により治療が必要です。
早期に対応することで、子宮、妊娠の機能を守りながら治すことができます。
当院では、検診後の不安に寄り添い、精密検査から治療方針の相談までサポートしています。
どうぞお気軽にご相談ください。

