東小金井の産科・婦人科ゆうレディースクリニック東小金井

東小金井駅徒歩1分の産科・婦人科ゆうレディースクリニック東小金井|女性医師が診療

2025年7月開院予定

ミレーナ(レボノルゲストレル放出子宮内システム)について
Column

ミレーナとは?

ミレーナ

ミレーナは、避妊や過多月経の治療に用いられる子宮内システムです。小さなT字型の器具で、少量の黄体ホルモン(レボノルゲストレル)を持続的に子宮内へ放出します。

このホルモンには子宮内膜の増殖を抑える働きがあり、装着後は子宮内膜が薄くなることにより、月経量は減少し、月経痛も緩和されます。また、避妊効果も非常に高く、安心してご使用いただけます。

効果は5年持続するため、内服薬と比べ通院回数や内服の手間を省くことができます。

また、全身ではなく局所に作用するため、全身への副作用の懸念が少ないです。

不要になった場合は取り出すことができ、取り外し後は自然な月経周期が回復します。

過多月経、および月経困難症に対しては保険適応になります。

避妊目的の場合は自費での取り扱いとなります。

ミレーナ装着前の検査

ミレーナを安全に使用するため、以下の検査を事前に行います。

  • 子宮頸がん検診
  • 経腟超音波検査
  • 性感染症検査(クラミジア検査など)
  • 妊娠していないことの確認

子宮の形態異常や重度の子宮筋腫、子宮腺筋症がある場合には、挿入を見合わせることがあります。

装着までの流れ

  • 装着前の検査を行い、装着にあたり問題がないかの確認をします。
  • 装着のタイミングは、月経開始後7日以内に装着します。
  • 装着時には不快感を感じたり、痛みや出血、軽いめまいなどが起こる事があります。
    痛みの程度には個人差がありますが、必要に応じて痛み止めを使用することも可能です。

装着後について

  • 数日間は、出血や下腹部痛、腰痛、おりものの変化などが現れることがあります。
  • 装着後数か月は、不正出血が続くことがあります。
  • 装着後1年には20%の方で月経が起こらなくなるといわれています。
  • 装着後のフォローとして、挿入後1か月、3か月、6か月、1年目に受診し、その後は年1回を目安に定期検診を行います。

副作用について

次のような副作用が起こる事があります。

  • 月経出血日数の延長
  • 不正出血
  • 月経周期の変化、無月経
  • 腹痛、腰痛
  • 卵巣嚢胞(通常は一時的なもので、時間の経過とともに消退します)

また、頻度は稀ですが、以下のような副作用も報告されております。

  • ミレーナの滑脱(抜けてしまうこと)
  • ミレーナの穿孔(非常にまれですが、ミレーナが子宮の壁に入り込んでしまうこと)
  • 骨盤内炎症症候群
  • 異所性妊娠

ミレーナは、避妊、月経量のコントロール、月経痛の軽減といった効果を長時間感じられる、非常に優れた選択肢です。

適切な検査とフォローを受けながら使用することで、より安全に、快適に日常生活を送るサポートとなります。

ご興味のある方は、ぜひお気軽にご相談ください。